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DSC_0430.JPG小池都知事は豊洲プロジェクトが一般的に説明されていた全面的な盛り土でなく、コンクリート躯体に変わった経緯について纏められた調査報告書では、責任者不在で空気の中で進められたことと結論付けられていることを公表した。

今回の調査は推測だが現場会議の議事録も何も残されていないので、結局当時の担当者のヒアリングしか解明する方法がなく、空気の中で決められたとしか言いようがなかったと考えられる。

以前に政府の機関の会議で議事録を作成しない事にしたとメディアが報道したのを聞いて驚いた。重要事項を決めるのに議事録を作成しないほど無責任なことはない。

会議の議事録を作成しない風潮は何時からかと振り返ると、日本経済バブル崩壊後数年経過した頃と思われる。議事録を作成しないのは、行政の会議ばかりではなく、民間でも同様となった。当社の業界では、現場会議の議事録が全体会議、専門会議を含めて全部議事録を取り、会議の参加者に議事録の内容を確認して貰って最後に捺印を貰ったものだ。議事録がないと設計変更など重要な変更に対する責任が不明確になる上に、当然に工事金額の清算が伴うので議事録作成と変更承認は一体かした事務処理の仕方である。しかし、我々の業界も議事録の重要性を認識する人達は減少した。否、重要性を認識しないのではなく、後日自分の意見が間違った時を考えて議事録を残さないようになったと言うべきであろう。

都庁の豊洲プロジェクトも現場会議が行われているのは当然であり、今回の様な設計変更が伴う事項に関しては、技術的な検証を含めて相当の資料が存在することは疑いもない。特に、行政の場合には手続きに関して民間企業より厳しい対応が求められるので、空気の中で決められた説明では都民は納得しない。

今回のブログで野村秋介と言う人物伝を掲載したのは、23年前に現代の様な不条理と無責任社会に憤り朝日新聞社内で自決した事実を認識してもらいたいからだ。野村秋介は右翼と言われたので、一般の人はその事だけで偏見の目で見てしまうと思われるが、彼ほど言行一致の生き方をした人は居ないであろう。言葉に責任を持つ重要性が今の社会では希薄になった。偉そうに言う金持ちは多いが、偉そうに言う貧乏人はいなくなった。古より、社会は偉そうに言う貧乏人がいなくなれば社会はダメになると指摘されている。また、明治維新の功労者の西郷隆盛が指摘した「金も名誉もいらない人は始末に困る」といった人物がいないと社会は間違った方向に流されるという事だ。

現代社会は権力にすり寄って利権を求める輩が多くなった。然も、その様な輩が跳梁跋扈しているので、社会が良くなる訳がない。今回、野村秋介の人物伝を掲載したが、私は思想的には共鳴していない。しかし、右翼も左翼も反権力で根底の弱者に対する救済と言う考え方で私も一致するからである。日本人は個人主義を自己利益追求主義と勘違いしている人が多い。豊かな社会を実現したが、逆に豊かさを失うのが怖くて必死になっている。戦前戦後を生きてきた人達と、戦後しか知らない人達とは基本的に違う人種と思われる位考え方は異なっている。今や戦後世代が社会をリードしてきているが、その戦後生まれの指導者たちを見ると、言葉の重さを知る人は少ない。況してや、後日の責任を怖がって議事録も作成しないで重要な事を隠すのを見ると暗澹たる思いがする。豊洲プロジェクトの問題は今後の東京オリンピックのプロジェクトとも相関することなので、どの様に解決を図るのか注視して行くことが重要と思われる。

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弊社が共同事業で建築した虎ノ門ビルのテナントとして長く借りて頂いてる弁護士事務所の開設者のお別れ会に出席した。平成4年10月12日に当該ビルに移転して来られたので、今年で24年目になります。最初は7階フロアでしたが、その後平成12年には事務所拡張の為に2階に移転され、その後も2階で拡張されました。

開設者の方は、遠藤光男先生で、最高裁判所の判事を始め、多くの要職を歴任された方でした。最高裁の判事には当該ビルに入居頂いてからでしたので、当該ビルとしても名誉の事でした。確か、事務所に日本酒を持参してお祝い申し上げた記憶があります。最高裁判事就任と同時に事務所の運営は事務所のパートナーの高須順一先生にお任せになりました。移転時には知りませんでしたが、判事就任等から遠藤先生が法政大学ご出身で、長く法政大学の講師として後輩の育成に携わってきたことも知りました。

人の縁とは不思議なもので、私のクライアントの顧問会計士が遠藤先生を良くご存じでお仕事のお付き合いのある方でした。それが分かったのはお互いに出会ってから10年以上経ってからでした。打ち合わせに当該ビルに来られた時に入居している遠藤先生をご存じで立派な方と話されたことを覚えています。この時以来、顧問会計士に信頼を得てクライアントと良好な関係が維持できて今では資産管理の業務を委託されています。遠藤先生とは直接的な関係の事ではありませんが、世間は狭いとその時には思いました。

遠藤法律事務所が入られて数年後に経済バブルが破たんしビルの経営も賃料の大幅な下落で大変な時期がありました。当時は遠藤高須法律事務所としてお借り頂いていたのですが、法政大学に講師として両先生とも携わっていらしてたので、大学に近い所の方が便利であり、賃料の安いオフィスビルもあり、移転の懸念を持ちましたが、遠藤先生は虎ノ門の方が賃料が高いけど出身地なので維持したいとお話をお聞きし、理解した経緯もありました。建物管理を長く行っている間には多くのテナントの方と接してきました。弊社が管理するビルに対して色々な評価を頂いた結果ですが、確かに現在は生家がないが、出身地という事で借りてくれる方もいます。貸し手としては有難いテナントです。一方、偶然とかその時にその地域に階りる必要があったテナントもいます。この手のテナントは入居している建物や地域に愛着がないので、何れ退出するテナントとして管理会社としては事務的な対応に終始します。

テナントの話ですが、以前にNTTの関係会社に数フロア借りていただいたビルがあります。賃料交渉時に本社が入居している芝浦のビルに比較して弊社が管理しているビルの賃料が高いのでと引き下げ要請を受けたことがあります。その時のやり取りですが、弊社はビルの立地と固定資産税が違う事を理由に引き下げ要請を拒否したことがありました。この時に、NTTの方は立地や入居ビルの格などを考えたことがないと反論しましたので、世の中には有名企業ばかりでなく、信用を得るために高い賃料のビルに入居する会社もあることを新宿の高層ビルを例にとり教えました。固定資産税と賃料の相関関係も知らないのが驚きでしたが、NTTの前身は電電公社なのが良くわかりました。

話が逸れましたが、建物管理で嬉しいことは入居ビルを評価して使って頂けるテナントです。弊社は建物管理はサービス業と心得ていますが、多くはオーナーの代理としてオーナーの顔だけ見て管理している会社です。この様な管理会社はオーナーに結果的に不利益をあたえることを知りません。

遠藤法律事務所から遠藤・高須法律事務所、そして現在は高須・高林法律事務所として24年の長きにわたりお使いいただいることに感謝です。故遠藤先生のお別れ会は法政大学のホールで行われ、参加者は700名とのことでした。勲一等瑞宝章の受賞と最高裁判所の判事の他要職を歴任していたからか天皇陛下からの供花が目を引きました。知り合いが少ない会場を見渡したところ、件の顧問会計士をお見かけし、故遠藤先生の事で人との縁の不思議さを再度話しました。顧問会計士は何度も遠藤先生の様な温和な癒しの弁護士には後にも先にも出会ったことがないと協調されていました。合掌

 

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森ビルの愛宕一丁目計画案の説明会が入居ビルのポストに入っていた。

計画概要を見て目を疑った。・敷地面積6,535.76㎡に対して容積対象床面積が78,420㎡と指定許容容積率600%の2倍の1200%であった。

更に、驚いたのは延べ床面積が121,000㎡と容積対象床面積の1.54倍の異常さであった。対象の土地は、第二種住居地域と商業地域で構成されており、風致地区であるエリアである。安倍ノミクスの特区に指定され、再開発促進区で地区計画区域となったが、何故か他の同様な区域と比べても恵まれ過ぎた計画案となっている。

添付図は計画概要だが、都知事選でも都会議員の利権が指摘されていたが、当該計画概要も小池知事には都会議員の関与がなかったどうか調査することを提案したい。確か、当該計画の様な場合には、都議会議員で構成された委員会で審議されると言う記事を目にしたが、大盤振る舞いの計画案を黙認する代わりに、建築工事に際して息のかかった業者を使ってもらう話がなかったとは言え切れなくなった。今にして思うと、都内の多くの場所で都の職員が一部の地権者に便宜を図っているケースが近年になく目立っていた。

都知事選挙で自民党の実力都会議員が利権を我が物にして都の職員を使っているのは許せない事だ。愛宕一丁目計画が同じ特区でも恵まれ過ぎた計画になった理由を問いただす必要がある。しかし、景気回復を理由に不公平なことを平気で行う政治など国民の為にはならない。日銀のマイナス金利も保険会社に積み立てた個人年金を減少させるなど景気回復とは逆な手法を取っている。過去の経済バブル以上の資金が不動産投資に流れている記事が掲載されていたが、建築した投資マンションの入居率は下がるばかりだ。少子高齢化社会で多くの工場の海外移転後の日本では、現行の政策では経済成長など覚束ない。景気回復させたいなら預金金利を上げられる政策で、消費者に金を使わせることだ。財政的に医療費や年金を削減する方向にいっているので国民は金など使わない。今回のツケがどの様な形で来るのか今から考えておいた方が良い様だ。

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弊社が世田谷区内で管理組合業務代行を受託しているマンションで興味ある出来事があった。同マンションは小田急線の環状八号線を超えない駅から徒歩3分ほどの便利な場所にあるが、築年数35年で1階に店舗を持つ小規模なものである。6階の最上階にある部屋の所有者が急逝し、相続人の娘さんが売却したのだが、購入者は業者であった。業者はリフォームして売りに出したのだが、販売価格は相場より20~30%高い設定で、1ヶ月くらいで転売できた。販売価格で売れたかは不明だが、今度の買い手も業者の様だ。所有権移転したにも拘わらず所有者変更手続きを行わないので、多分転売目的で購入したと推定出来る。

このことがなぜ興味を引くかであるが、建替え時期が来た都心の規模が大きいマンションや開発エリアに位置する立地するマンションでもなく、どう分析してもマンション転がしの対象になる物件ではない為である。東京オリンピックに向かって都内の土地価格は上昇気味だが、現在の相場は土地投機と思われるほどは上がっていない。しかし、建築費に限れば1~2年で2倍以上になり、恐るべき建築コストインフレだ。高騰の理由は資機材の上昇ではなく、偏に人件費の上昇と言えるが、建設会社としては仕事量が多いので、安く請けることはないからでもある。古い話になるが、弊社が等価交換と言われる方式でマンションの共同再開発事業を推進していた時の事だが、当時も土地価格以上に建築費が高く、。デベロッパーと地権者の交換比率は70対30であった。この話をすると誰もが信じられないと言う顔をするが、真実である。当時の建築費が高かったのは人件費のためでなく、資機材が高かったからだ。何れにしても、土地価格に対する建築費が1975年当時に回帰した訳であり、この現象から派生するのが今回の世田谷の小規模なマンションの区分所有転売とするならば、いつか来た道になるかだ。

マイナス金利が効果を現し、不動産投機が生じてきたかは判断できにくいが、今後はインカムの収入の賃料の動きを注視する必要がある。不動産証券化以降は需給のバランスなど関係ない不動産投資が行われて来ており、それを支えているのが、規制緩和や景気回復に対する政策、更には省エネなど既存ビルに対する競争力を持った建物だ。この為、既存ビルは競争力を弱め、新しいビルは競争力を高める図式は今後も続くと思われるが、既存ビルも発想の転換によるリノベーションで競争力を回復しているケースも見受けられ、引き続き判断に困る状況が続くと推測される。AIやロボットなどIoTにおける科学技術の進歩の波も不動産業界に押し寄せるのは間違いなく、世田谷の小規模マンションの区分所有の転売で利益を得る事が今後も可能かは、結局、資金の供給先の問題に帰結する。

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リオオリンピックで日本は多くのメダルを獲得した。子供の頃からクラブに入り良きコーチに指導を得たことも一因と思われるが、選手のインタビューを聞いていると過去の東京オリンピック当時の日本の為にと言う言葉ではなく、自分やチームの為に頑張ったと答えたのが印象的だった。我々の世代は戦前の教育を受けた世代を親に持っているので滅私奉公が根底にある。それがプレッシャーになり力を発揮できなかったケースも見られた。特に、マスコミなどは選手に日本を意識させるインタビューを行って余計なプレッシャーを与えていた。漸く日本も島国根性から解放されたかと嬉しくなる。

しかし、余計なお世話かもしれないが、今回のリオオリンピックのメダル獲得は予想以上のものと思われ、4年後の東京オリンピックでは今回以上のメダルを期待されることになり、大変と思っている関係者もいると思われる。運動団体は閉鎖的な上、昨今は利権とも関係しているので、厄介な存在であることは確かだ。私の友人の娘さんがNYで育ち日本の有名大学を卒業し、スイスにあるオリンピック委員会指定の大学の大学院で学んで日本のオリンピック関係の組織に就職を希望したが、日本で運動選手の実績がないとの理由で働くことが出来なかった。世界中から学びに来ており、全ての生徒は卒業後に母国のオリンピック組織に就職しているとのことで、日本だけが受け入れないのを聞くと情けない気がする。友人の娘さんは今は全米テニス協会に正社員として採用され、忙しい日々を過ごしている。

運動選手として実績を上げた人しか受け入れない組織は、大きく時代が変わろうとする現代で多様な知見が必要とされる時代に合っては滅亡した恐竜ならないかと心配する。勿論、体操競技で団体金メダルを取った内村を筆頭にした選手を見ると運動選手としての能力だけでなく、人格を備えているので、彼らが指導者として成長すればと期待したい。余計なお世話と言われそうだ。

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本当に現代社会は記憶喪失に罹ったかと勘違いするほど前言を忘れて跳梁跋扈する輩が多い。関西電力の高浜原発が40年経過しているが、今回、福島第一原発事故後に40年とした原発寿命を20年延長することを原子力規制委員会が認めた。福島第一原発も40年経過していたが、当初計画を変更して延長稼働を決めたのは経済産業省が進めた電力自由化が背景にあった。電力各社は電力自由化に対して財務効率等を余儀なくされ、福島第一原発も津波対策などに再投資をすることを決断できなかった。

経済産業省が進めた電力自由化がグローバル経済に対する競争力を高めると言うのは建て前で、本音は政治家を金で籠絡して経済産業省の圧力を抗してきた電力会社に対する主導権を取り戻す目的であった。この為、電力会社が国策で進めてきた過剰な電力供給設備に対する配慮が電力自由化には欠けていた為に問題が生じている。地震大国に原発立地を推進させ、電力自由化の対する電力会社の財務体質の強化の為に無謀にも老朽化した原発の稼働延長を認めざるを得ない矛盾した政策で何時も被害を受けるのは国民だ。

安倍内閣は経済再生に賃金アップを掲げているが、グローバル競争に勝つために非雇用者制度を作ったのは誰だと言いたい。然も、企業の内部留保に批判を強めているが、誰が多額の内部留保ができる法人税引き下げを行ったのかと言いたい。企業が内部留保金を設備投資に回さないために内部留保金に対する課税の議論も出てきているが、ふざけるなと言いたい。日本は社会主義国家ではない。

昨今は政治家と官僚はマスメディアを利用した情報操作も行って来ており、日銀のマイナス金利が近い将来の年金システムを破壊することになることを言及した記事は少ない。政治家が無責任になったのには幾つかの理由があるが、そのひとつには官僚と同じ責任を取らなくても良い風潮が生まれたことだ。特に、政治家は選挙で勝てば禊になり、過去の言動と行動が免罪される様な風潮である。政治家の失敗に免罪符はない。何回選挙で当選して来ようが、過去に大きな誤りがあれば能力の問題なので直ちに議員を辞職するのが禊だ。

政策に対する無責任な生き方が出来た官僚に政治の助言を求めている今の政治家は無責任にならざるを得ない。記憶喪失症社会とは責任を取らなくてよい官僚から発し、今や政治家や企業経営者にまで害が及んでいる。

原子力発電に対する最終的な答えが出ていないのにも拘わらず途中で電力自由化を進めてより一層原発問題を複雑にした経済産業省の役人の無責任さは正に無謀な太平洋戦争に突入した馬鹿な昭和の軍人官僚と同じと思われる。

その官僚と政治家がデフレ脱却だけの処方箋で経済再生が可能と馬鹿な一つ覚えを呪文のように唱えて国民をだまし続けている。自らの矛盾した政策を棚に上げて賃金を上げない企業が悪い、設備投資しない企業が悪いと魔女狩りの様相を呈してきている。

この様な社会の行く末は、常に悪者を仕立て国民にバッシングさせることであり、舛添都知事の如く2年半の政策を評価することなしに、当初から分かっていた政治資金支出の問題を殊更取り上げて東京オリンピックを邪魔する都知事を魔女狩りにしたことは今後に起きる前哨戦だろう。スポーツに目を向けさせて国民を騙す手立ては独裁者の手口だが、無能な政治家が目指す道でもある。それにしても、田中角栄と言う政治家の汚職で政治と金に対する規制がその後の政治家をダメにした。その角栄が今再度脚光を浴びているとは恐れ入り屋の鬼子母神だ。

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朝河貫一氏の名前は国会に設けられた福島原子力発電所事故調査委員会の委員長であった黒川清氏の著作で初めて知った。
DSC_0099.JPG福島県二本松市の出身で日本人として初めて米国の名門大学の教授に就任した人物だ。ダートマス大学、イェール大学に学んだ英才だが、父親は二本松の藩士で、明治維新の戊辰戦争で政府軍と戦った。戦後は福島県内の学校で教職を得ている。


朝河貫一は父から漢文や武士道精神を学んだが、二本松藩は小藩ながら会津藩を支援する為に政府軍と壮絶な戦いをして落城しているので、机上の武士道ではなく、戦場経験者の武士道と言える。


福島尋常中学(現福島県立安積高校)、東京専門学校(現早稲田大学)を首席で卒業し、米国のダートマス大学に留学した。ダートマス大学でも優秀だったので、同大学から奨学金を得てイェール大学院に進んだ。


朝河が米国で大学教授の時に日露戦争が起きたので、朝河は日本の為に「日露衝突」を英語で書いて日本の大義を世界に訴えた。この本で日本が大国の露国に対して戦争を余儀なくされたことを世界に知らしめ、その功績は大きかったと言われている。


しかし、朝河貫一は日露戦争後に日本が大陸に覇権を求めるのは大義がなく、露国と同様の古い時代の侵略主義に陥ることは米国との対立を招くことになり危険であると警告した。それが日本語で書いた「日本の禍機」である。米国はスペイン戦争でフィリピンを得たことにより、ハワイを併合し太平洋重視に転じ、支那との友好を模索していた。特に、先駆けて米国の企業が満州などに商権の拡大に動いていた。この為、朝河は日本が南満州・支那に対して権利以上に侵略する行為は自由貿易の新しい時代に逆行し、米国と対立する懸念を指摘した。支那は米国の意向を利用し、日本を侵略者として米国に支援を求めることになった。米国が日露戦争で日本を支援したのは日本が露国に代わって満州や中国大陸に進出することではなく、旧植民地制度から自由貿易に流れを変える新植民地制度になることを期待しての事だった。朝河から見れば、日露戦争で多大な犠牲を払った日本が南満州に橋頭保を築き、大陸進出の足掛かりを作るのは否定していないが、支那の権利を阻害し、南満州で権利以上に勢力を拡大することは、米国との戦争になり、米国の強大さを考えると日本が戦争に負けること指摘していた。


この本では日本が世界から孤立して国運を誤らない事を切に論じている。外国企業が伝える誤った情報で世界の人々が動くことの危険性にも触れている。また、日本人の長所と短所を指摘している他、漢字の不思議な効果を説明し、漢字を日本人が用いることで独立的な思考が犠牲になり、判断力が奪われる危険性を指摘している。余りにも妥協しやすい日本人の特性は漢字に対する無批判的な幼稚さに基づいていると分析している。漢文を学びながら外国語に精通した朝河が見た日本人観と言える。特に、反省しない責任を負わない日本人の性質に対して危惧しているが、その状況は現在も変わっていなことに日本の将来が危ういのかもしれない。

日本人はキリスト教国家の国民の様に神に対する責任がなく、日本の裁判所での宣誓も欧米の人々の様に神の存在によるものではないので、希薄に感じるのは私だけでないと思われる。日本人の反省心や責任の欠如を武士道精神が補ってきたかもしれないが、日本人の大半は武士の出ではない。武士道精神などといっても無理がある。武士階級の遺伝子を持たない多くの日本人は時流に流されやすいと指摘されている。戦後に天皇絶対性が崩壊した後に日本人が目指したのは豊かさと言うお金であった。戦後の日本人の多くは拝金教の信者であり、政治家の田中角栄は正に拝金教国家が産んだ鬼っ子だった。石原慎太郎始め、多くの者が経済低迷から抜け出させない日本に再度拝金教を日本人に植え付けようとしている。馬鹿げた行為だ。

日本の将来を考えるには、福島原発事故を起こしたような日本人の考え方を変えることが必要であり、改めて100年前に書かれた"日本の禍機"を読むことが必要と考える。

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日銀のマイナス金利政策に関しては良く分からないと言うのが国民の大多数の意見と思われる。

欧州各国では既にマイナス金利を導入している事を聞くと、マイナス金利は景気回復に本当に有効なのかと疑念も湧いてくる。日本も欧州のマイナス金利に倣うとすれば、マイナス金利の幅は今後拡大すると見た方が良いことになる。EU加盟国は一元的なユーロー通貨なので、通貨の切り下げによる輸出の拡大などの手段は取れないし、財政出動も財政規律の制約もあり、景気回復の手段は限られている。この為欧州各国にとっては景気対策で取りえる有効な政策と考えられる。翻って、日本は単独で通貨の切り下げも財政出動も中央銀行による国債買い入れも可能であるので、何故マイナス金利を導入したのかと素人ながら疑問が湧く。

勿論、日銀が行ってきた国債や社債などの購入に限界が来たのでマイナス金利しか方法がなかったとの報道も目にするが、報道されたことで逆に真実ではないと疑い深い私は考える。マイナス金利に関しては頭がもやもやしていたが、ひとつの記事が私の考えていたことを裏付けた。私は黒田日銀総裁は安倍首相が経済再生に専心しないで政治の軸足を外交と国防と憲法改正に置いていることに対する不満で古巣の財務省を利する政策がマイナス金利導入ではないかと考えていたからだ。

黒田日銀総裁も熊本の地震は想定していなかったであろうが、経済再生と地震の被災地復興の為に資金を必要とする政府に力を貸すほか、財務省は入札で国債利回りがマイナスになり、借金をするのに利息を受け取れる状況だ。また、日本の国債の利回りが0.4%なので財政的には節約できることになり、国債の一部を景気刺激策に使える勘定だ。

問題はマイナス金利の副作用だが、これに関してはマイナス金利導入の先駆者の欧州・デンマークの事例が教訓となりそうだ。マイナス金利が長期に続くと貯蓄を増やして投資を減らす結果になっているとのことだ。デンマークの年金・投資貯蓄は約6000億ドル(約64兆円)であり、この資金運用担当者によれば、低金利が投資を促進すると言うロジックは金利がゼロを下回ると通用しないと指摘いている。その理由としては、ゼロ金利の極端な政策は予測できる結果がない危機の兆候と企業と消費者は考えるからだと推測されている。将来のリターンやリスクの透明性が乏しい為、将来の購買力を守ろうと貯蓄を増やし、リスクの低い資産を選ぶことになるそうだ。従って、ゼロ金利は国民を守る為の政策ではなく、国家を守る政策であることを理解した次第。

 

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黒川書籍.JPG黒川清氏は東日本大震災時の福島第一原子力発電所の事故を究明する目的で国会に設置された調査委員会の委員長でした。

事故後5年経過するのに何も解決していないことと、事故調の提案も国会でその後の議論が殆ど起きていないことに憂いて本書を上梓したと書いている。

同書で、日本の憲政史上初めての国会調査委員会として設置されたと書かれており、改めてその意義を日本人は考えるべきと思われる。

国会事故調が福一事故は地震や津波による自然災害ではなく、人災が引き起こしたと結論付けている。私も原子力行政に拘わった知人がいるので、一般の人よりは原子力発電と福一事故に関しては知識を有しているので、国会事故調の報告書は大いに評価できる。

今、黒川氏が憂いているのは、国会事故調で報告した安全性に対する問題点を国会で全く議論がなされていない上、福一事故処理も解決の目途が立っていないのに、再稼働だけが先行していることだ。九州電力の川内原発の再稼働に対して事故が起きた時の責任に対して政府は電力会社と発言した。黒川氏は国会事故調のヒアリングで上に行くほど無責任になる日本の組織に対してグループシンキングの悪弊と断定した。確かに、明治以降、否江戸時代から同様であったのかもしれないが、誰も同じ考えを持つ教育が日本に存在する。

東日本大震災以降、日本列島は地殻変動期に入ったと思うのは常識的な考えだ。その検証もなしに原発再稼働と原発輸出の掛け声だけが聞こえている現状は異常だが、日本人の多くは思っていない様だ。黒川氏が指摘する様に大手メディアの責任もある。福一原発の事故を含め大量に保管されている使用済み核燃料の再処理や高レベル廃棄物最終処分場も決まっていないのに、再稼働だけが先行する事態は常識的には考えらない。台風一過性民族の先送り体質かと考えるしか理解できない。

黒川氏が米国の学者の書物から「日本の文化は中国から伝来されて独自の文化を造ったが、その文化は世界の何処にも存在しない固有種」を引用して世界の孤児になる危険性も指摘している。一国の首相に福一はアンダーコントロールにあると言わせる役人の無責任さが国家を滅ぼす。

 

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東京オリンピック開催と挨俟った観光立国による経済再生で宿泊施設が大幅に不足するなどどマスコミなどは囃しており、民泊で不足を補う他にないと世間は喧しい。昔からマスコミが騒ぎ出したら要注意だが、今回の民泊は分かり過ぎて嫌になる。少子高齢化社会で住宅は過剰になるのだが、先進国の経済を良くするには不動産を動かして消費財の生産を上げるしかないのだが、日本の場合は誰が見ても先行きは暗い。この為、役人などは机上の理論を駆使して国民を騙す作戦を進めることになる。このお先棒を担ぐのが大手のマスコミと御用学者と御用評論家だ。東京オリンピック開催は正に詐欺師のお膳立てが揃ったことになる。

冷静に考えれば分かることだが、金持ちでない民泊する旅行客が増えても無駄な消費はしないので経済効果が期待できないのは自明だ。欧州は観光客が多いが、それでも経済が破たんしているのを見ても分かる通り、観光業などで世界第三位の経済大国の日本のGDPなど増加しない。民泊を煽るのは住宅投資を増やすことで経済を良くしたいと考えているからだ。金融資本主義は昔の京都の経済と似ており、需給で物が動くのではなく、最後にババを引かせるゲームと言える。民泊問題では住宅投資に参入し、売り抜けたものが勝者だ。

絶対需要が期待できない少子高齢化社会で過剰気味な住宅を解消するには民泊の活用が最適だ。本当に世の中には頭が良い者がいると思われる。投資はギャンブルと似ており、収支計算の結果は将来に先送りになっている。この為、誰もが損をしているとは考えないばかりか、自分だけは売り逃げられると過剰な期待感で頭の中は埋まっている。尤も、少数だが損をしない者もいることは確かだが、それは話題になった時に売っている人達だ。大半の人達は東京オリンピック開催までは大丈夫と読んで動いているのは確かなので、ババを引かない為には一度利益を確定することも重要と言える。