日銀のマイナス金利政策に関しては良く分からないと言うのが国民の大多数の意見と思われる。
欧州各国では既にマイナス金利を導入している事を聞くと、マイナス金利は景気回復に本当に有効なのかと疑念も湧いてくる。日本も欧州のマイナス金利に倣うとすれば、マイナス金利の幅は今後拡大すると見た方が良いことになる。EU加盟国は一元的なユーロー通貨なので、通貨の切り下げによる輸出の拡大などの手段は取れないし、財政出動も財政規律の制約もあり、景気回復の手段は限られている。この為欧州各国にとっては景気対策で取りえる有効な政策と考えられる。翻って、日本は単独で通貨の切り下げも財政出動も中央銀行による国債買い入れも可能であるので、何故マイナス金利を導入したのかと素人ながら疑問が湧く。
勿論、日銀が行ってきた国債や社債などの購入に限界が来たのでマイナス金利しか方法がなかったとの報道も目にするが、報道されたことで逆に真実ではないと疑い深い私は考える。マイナス金利に関しては頭がもやもやしていたが、ひとつの記事が私の考えていたことを裏付けた。私は黒田日銀総裁は安倍首相が経済再生に専心しないで政治の軸足を外交と国防と憲法改正に置いていることに対する不満で古巣の財務省を利する政策がマイナス金利導入ではないかと考えていたからだ。
黒田日銀総裁も熊本の地震は想定していなかったであろうが、経済再生と地震の被災地復興の為に資金を必要とする政府に力を貸すほか、財務省は入札で国債利回りがマイナスになり、借金をするのに利息を受け取れる状況だ。また、日本の国債の利回りが0.4%なので財政的には節約できることになり、国債の一部を景気刺激策に使える勘定だ。
問題はマイナス金利の副作用だが、これに関してはマイナス金利導入の先駆者の欧州・デンマークの事例が教訓となりそうだ。マイナス金利が長期に続くと貯蓄を増やして投資を減らす結果になっているとのことだ。デンマークの年金・投資貯蓄は約6000億ドル(約64兆円)であり、この資金運用担当者によれば、低金利が投資を促進すると言うロジックは金利がゼロを下回ると通用しないと指摘いている。その理由としては、ゼロ金利の極端な政策は予測できる結果がない危機の兆候と企業と消費者は考えるからだと推測されている。将来のリターンやリスクの透明性が乏しい為、将来の購買力を守ろうと貯蓄を増やし、リスクの低い資産を選ぶことになるそうだ。従って、ゼロ金利は国民を守る為の政策ではなく、国家を守る政策であることを理解した次第。
造った満州国ではあったが、国家の経営に五族協和掲げてその幹部養成校ともいえる満州建国大学を創設したのには満州国の建国に関わった人達の理想があったと思われた。日本が海外に作った学校としては、「東亜同文書院」がある。同校は主として日本人の中国エキスパートを要請する学校として創設され、私の故郷の茨城の田舎からも入校し、戦後は国会議員にまでなった人物がいるので、亡父から聞いていたので知っていた。